TORRES ALTOS IBERICOS RESERVA 2015
「キング・オブ・スペイン」、「カタルーニャの星」と名高いトーレスがリオハに進出してワインを造り始めたのが2005年。スペインを代表するワイナリーであるトーレスにとって、リオハは大変重要な場所であり、この地に進出したことは大きな意味がありました。リオハ・アラベサ地区の中心部、ラバスティーダの町にリオハワイン専用の醸造所を設立。2009年にアルトス・イベリコス・クリアンサと名付けられた最初のリオハワインを完成させました。その「これぞスペインワイン！」とも言える凝縮感とスパイシーな味わいは、評論家から高い評価を受け、世界中で多くのファンを獲得することとなったのです。
アルトス・イベリコスという名前は、ワイナリー近くの美しい場所、「アルト・オテロ」にちなんでおり、「イベリコス」はワイナリーが位置するイベリア半島の文化を多角的にとらえようと名付けられました。イベリア半島の複雑に絡み合ったイベリア山脈の独特の地形、そして「ハモン・イベリコ」など食文化といった、独自の文化を表しています。
そしてクリアンサの誕生から8年、リオハの表現力をより高めた「アルトス・イベリコス・レゼルヴァ」が登場しました。この地で受け継がれてきたワイン醸造へのオマージュであり、リオハの上質なテロワールが表現されているワンランク上の赤ワインです。2012年ヴィンテージが、『デキャンタ・ワールド・ワイン・アワード』にてコメンドメダルを獲得し、高い評価を獲得しました。
スペインの赤ワインの熟成期間は、クリアンサが最低24ヵ月に対し、レゼルヴァは最低36ヵ月以上と規定されています。こちらのアルトス・イベリコス・レゼルヴァは温度管理されたステンレスタンクで1週間発酵。熟成はフレンチオークで18ヵ月間行い、瓶詰後、更に温度と湿度が一定に保たれたセラーにて18ヵ月の瓶内熟成と、計36ヵ月の熟成期間を経てリリースされます。
グラスに注ぐと、外観は深みのあるルビーレッドの色調。ブラックチェリーの濃厚な果実味に、黒胡椒を思わせるスパイスとイチジクなどのドライフルーツ、ジャスミン、キノコなどの熟成感を感じさせるニュアンスが折り重なった、複雑な香りが漂います。口に含むと、しっかりとした骨格の中に熟したタンニンを感じる、スムースで滑らかな舌触り。長期熟成を経たことによる複雑味と調和が取れた味わいで、上品な余韻が長く続きます。
テンプラニーリョ100%ワインをいただきました。スペインは情熱の国という先入観から、テンプラニーリョはもっとずっしりと重い印象でしたが、予想外にチャーミミングな香り・甘さが印象的でした。重すぎず、軽すぎずの絶妙なバランスでした。熟成期間の長さにもよるのでしょうか？
