PIAN DELLE VIGNE (ANTINORI) BRUNELLO DI MONTALCINO 2017
エノテカさんの2023年クリスマス福袋で入手したワインになります。
ピアン・デッレ・ヴィーニェのブドウ畑は約65ha、標高130 ～ 250mにあります。オリーヴの畑や110haの広大な森に囲まれた、南東向きの日当たりのよい畑で、主に石灰質の粘土、豊富なカルシウムと石を含んだ土壌。収穫されたブドウによって、最適なブレンドを施してワインが造られます。グリーンハーヴェストを例年7月中旬と収穫前に行い、収量を制限してブドウの品質をより高め、健全で熟したブドウのみを収穫し、ワインへと仕立てています。 醸造においては、28℃までに保たれたステンレスタンクで焼く5日間スキンコンタクトを行い、オーク製の数千リットルの大樽で２年間熟成。造られるワインは、モンタルチーノの温暖で昼夜の寒暖の差が大きな気候の中で育った、上質なブドウから来る豊富で滑らかなタンニンと、豊かな土壌によるミネラル感によって、複雑でリッチ、優雅な雰囲気漂う仕上がりです。
2017年のモンタルチーノ地区は、ワイン・スペクテーターでは92点、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの祭典「ベンヴェヌート・ブルネッロ」においても、星4つを獲得した優良年です。一方で、1年を通して暑く乾燥し、生産者の技量が試された年でもあります。春は非常に暖かく、芽吹きが3週間も早くスタート。夏の間も雨が降らず水不足が生産者を悩ませました。9月に降った雨により、昼夜との気温差が大きくなったことで、ワインにとって重要な酸を保持。フレッシュな果実味が備わった健全なブドウを収穫することができました。
深みのあるルビーの色調。甘いチェリーやプラムの果実香に、オレンジピールやミント、リコリス、バルサミコのニュアンスが幾重にも重なり合う複雑なアロマが広がります。力強く濃厚な果実味を生き生きと酸が支える、調和のとれた味わい。全体を包み込むようなきめ細やかなタンニンが洗練された印象をワインに与え、クローブやココアのニュアンスを纏った長い余韻へと導きます。
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノを意識して飲んだ機会は初めてかもしれません。元々サンジョヴェーゼが好きな品種でもあり、親しみやすい飲み味でした。
